兵庫県立加古川医療センターの理念にある「やさしさとぬくもりのある質の高い医療の実践」をもとに看護部では、患者さん一人ひとりを大切にし、患者さん主体で質の高い看護が提供できるよう取り組んでいます。
当院は令和2年より兵庫県の「新型コロナウイルス感染症拠点病院」として中軽症から重症の患者さんの受入れを行ってきました。拠点病院としての役割を果たすために、看護部全体で総力をあげ感染防止対策を徹底し、部署間での応援体制を強化して取り組んできました。この2年間確実な受入れをさせていただくために感染の波に合わせ幾度もの病棟の再編成を行い、それによりチーム力を向上させ柔軟に対応する力をつけることができました。
これからは感染症医療と共に、地域の皆さまから求められている救急医療・生活習慣病医療・緩和医療・神経難病医療をさらに充実して提供できるよう、チーム医療を推進し、看護の専門性を発揮しながら確実な実践に努めます。
今後も地域の皆さまから信頼され、加古川医療センターを選んでいただけるように取り組んでいきたいと思います。そして、常に患者さん・ご家族の思いを大切にし、根拠に基づいた看護を実践するために日々自己研鑽を重ねてまいります。
令和4年4月
看護部長 淺田 弘子
看護部参事 藤原 功己
看護部次長 荻野 智美
看護部次長 堀江 香織
看護部次長 細見 美穂
患者さん一人ひとりを大切にし、
地域の基幹病院として信頼される
質の高い看護を提供します。
3階東・南病棟は、2020年より、新型コロナウィルス感染症患者さんの受入れ病棟となっています。今年度は、一般病棟として総合内科、皮膚科、救急科の受け入れも開始します。3階南病棟は、感染症法の疾病分類にある1類、2類の感染症患者の対応が可能な設備を整えています。感染症患者が発生した時に素早く対応ができるよう、定期的な学習会や研修、多職種によるシミュレーションを実施しています。
3階西病棟では、緩和ケアを必要とする方とそのご家族に『和み(なごみ)』のこころと療養の場を提供し、その人がその人らしく過ごせるように心がけています。
苦痛に対する緩和医療を提供すると共に、その人が大切にしてきたこと、希望していることをできるだけ支援することを大切にしています。
4階東病棟は、化学療法・手術療法に加え、ストマケアや皮膚創傷など、日常生活の変化に戸惑われる患者さんの支えとなる看護を目指しています。発病や事故などにより身体状況だけでなく生活も一変してきます。最大限の身体回復を目指しながら、患者さん・ご家族の気持ちを受け止めて個々にあった生活環境を整え、自立や地域関係者へ繋いでいけるよう、笑顔と共に細やかな看護を実践していきます。
4階西病棟は、運動器疾患の治療が主で、脊椎・人工関節(股・膝)・骨折の手術が多く行われています。また、医師、理学療法士、作業療法士、薬剤師、MSWなど多職種と連携・協働しながら、運動機能の回復と早期退院に向け、患者さん一人ひとりの日常生活や社会復帰への支援など、安心できる看護サービスが提供できるよう取り組んでいます。
5階東病棟は、4科混合病棟です。整形外科では骨折や腰椎椎間板ヘルニア・関節鏡、リウマチ科では人工関節・関節形成、眼科は白内障や緑内障の手術が多く行われ、急性期から回復期におけるチーム医療を実践しています。患者さんが安心して治療を受けられ、早期回復に向け、「もてる力」を最大限に発揮できるよう多職種と連携しながら支援していきます。
5階西病棟は、手術を必要とされる消化器疾患と乳腺疾患、脳外科疾患、手術前後の補助療法を受けられる方が主に入院されています。患者さんが安心した療養生活が送れるよう、機敏な行動と細やかな対応を心がけ、術前・術後の闘病生活を支援しています。周手術期の急性期から回復期、終末期に至るまで、ぬくもりのある看護の提供を目指し、多職種と協力しながら、チーム医療を実践していきます。
6階東病棟は4科混合病棟です。消化器内科では、ウィルス性肝炎や肝硬変、膵炎、総胆管結石、消化器がん全般で、良性疾患から悪性疾患まで多伎にわたります。脳神経内科は、ギランバレー症候群や筋萎縮性側索硬化症などの神経難病などです。放射線科は、放射線治療が対象です。腎臓内科では透析の導入や腎疾患治療を主としています。患者さんの気持ちに寄り添った看護の提供をチームで実践できるよう取り組んでいます。
当病棟は、検査・治療、患者教育を主とする糖尿病・内分泌内科、生物学的製剤やステロイド治療を要するリウマチ科、カテーテル検査や治療を主とする循環器内科の3科混合病棟です。急性期から慢性期、終末期と幅広く専門性のある看護が安全に提供できるよう多職種と共同しチーム医療を実践しています。そして、治療を受けられる患者さんへ専門的かつ丁寧な支援が行えるよう取り組んでいます。
病床はオープンフロア4床・個室4床で、外傷や呼吸・循環・代謝・その他の重篤な臓器不全を呈し、生命の危機的状態にある患者さんに、24時間体制で可能な限りの治療を行って、救命に努めることを目的とした部門です。
ICUでの看護には、豊富な知識や技術が必要とされます。日々、自己研鑽に取り組み科学的根拠に基づいた専門性の高い看護実践を目指しています。
HCU・救命病棟の構成は、HCU ・救命病棟14床、GHCU4床となっています。ICU管理から離脱した患者さんや、手術直後の全身管理が必要な患者さんの、病状が安定するまでのクリティカルなケアと状態が安定し入院前の生活に少しでも早く復帰できるよう、患者さんの持っている力を最大限に引き出すことを目標に取り組んでいます。多くの知識と技術が求められますが、「笑顔と優しさ」を忘れず、日々研鑽しながら多職種と連携を図り、看護を実践しています。
手術室は8室、10診療科の手術業務に当っています。手術件数は、令和元年度実績5,009件であり、救急救命センターを併設していることから緊急手術や予定外の手術も多く、全体の約24%となっています。当手術室は、患者さんに安心して手術を受けて頂くため術前・術後訪問を行い、患者さんの声を聴き手術看護の質向上を目指しています。また、他職種との連携を円滑に行い、チーム医療を推進しながら手術室看護師として状況に適した対応ができるよう知識・技術の修得に励んでいます。
初療室は、プレホスピタルケアから2次救急及び3次救急の患者さんを24時間体制で受け入れる、救命救急医療の最前線の部署です。初療室ではドクターヘリ・ドクターカーでのプレホスピタルケアから緊急手術・緊急の放射線科検査・治療(IVR)といった幅広い分野の高い看護実践能力が求められます。また、危機的状況にある患者さんやご家族の緊張や不安を軽減できるような精神的ケアも救急看護の重要な役割です。そして、患者さんの救命・回復・社会復帰に向け、更に質の高い看護が提供できるよう、医師をはじめとする多職種とよりよいコミュニケーションを大切にし、日々研鑽を重ねています。
外来では、患者さんが安全・適切・迅速な診察や検査を受けることができる環境づくりに取り組み、短時間のふれあいの中でも、患者さん・ご家族の方には安心とやすらぎを提供できるように心がけています。専門看護師や認定看護師をはじめ、高いスキルを持った看護師が患者さん1人ひとりに合ったケアを提供し、生活の支援を行なっています。多職種とチーム一丸となり日々、自己研鑽し看護実践に励んでいます。
血液浄化センターが開設して6年目を迎えました。東播磨地域で最も規模の大きい総合医療型の透析施設となります。治療スケジュールは、月水金2クール、火木土1クールとなっており、『よく食べ、よく動き、キレイな水でしっかり透析』をスローガンに、安全で質の高い透析治療が行えるよう努めています。笑顔で送る透析ライフを目指して、透析導入期から長期透析患者さんに対し、共に生活を振り返り、寄り添う看護を実践しています。
© Hyogo Prefectural Kakogawa Medical Center. All rights reserved.