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院長挨拶

ご挨拶

兵庫県立加古川医療センター院長、原田俊彦の写真

院長挨拶見出し

新型コロナウイルスが世界中を席巻し始めてから早1年半が経過しようとしています。

当センターが昨年4月に兵庫県の「新型コロナウイルス感染症拠点病院」に指定されたことは、兵庫県の新型コロナ対応の最前線と最後の砦の使命を与えられたと言う意味で、当センターの運命を大きく変える原点となりました。

振り返れば、第1波では、開院以来、訓練以外に一度も感染症医療の実戦経験がないまま、人類が未だかつて遭遇したことのない未知のウイルスとの戦いに悪戦苦闘することになりました。

7月に始まった第2波では圏域でのクラスター発生なども相まって患者数は急激に増加しましたが、既に新型コロナの院内感染対策も確立されてきた時期で、コロナ対応のknow howも分かってきたこともあって、第1波ほどの危機感はありませんでした。

しかし、第2波が収束しないまま、11月には第3波に突入し、Go toキャンペーンも相まって感染は爆発的に拡大しました。第3波では医療機関での大規模な院内感染や高齢者施設でのクラスターが多発し、カラオケや、宴会、年末年始の帰省等での感染が急増したのが特徴です。しかも、高齢者の中等症、重症が増え、死者数も急増しました。当センターでも今年の1/8には、新型コロナの入院患者数が88名に達し、1/13には兵庫県にも緊急事態宣言が再発出され、医療の逼迫感も最高潮に達しました。

その後、患者数も減少し、2回目の緊急事態宣言は解除されましたが、気の緩みや、変異株の拡大のため、3月中旬より、再び感染拡大が始まり、第3波を越える第4波が到来しました。4/24には県内の新規発生が635名と最多を更新し、4/25には3回目の緊急事態宣言が発出されました。

第4波では、当センターの駐車場に重症コロナ病棟を設置して、増え続ける重症患者に対応してきましたが、重症患者の急激な増加に、受入が困難となった時期もあり、ぎりぎりの状況で稼働してきました。

第3波、第4波では神戸大学や各県立病院群からも医師、看護師の応援を頂き、かろうじて乗り切ることができました。応援して頂いた各施設、スタッフの方々に、この場を借りて厚くお礼申し上げます。

本年6月末まで、当センターで受け入れた新型コロナ患者は実数で853名です。うち、中軽症686名、重症167名で、死亡されたのは102名にのぼります。

この1年半の新型コロナ対応で誇れることは二つあります。ひとつは当センターでは職員、患者の孤発感染を除けば、院内感染・クラスターを一度も発生させることなく乗り切ったことです。もうひとつは新型コロナが直接の原因となった職員の離脱が一人も出なかったことです。当院の職員全員が、拠点病院という使命感を忘れず、皆が同じ方向を向き、一致団結して新型コロナに対応してくれたことに改めて感謝したいと思います。

6月に入って新規患者はかなり減少し、6/20で3回目の緊急事態宣言も解除されました。一般市民を対象としたワクチン接種も徐々に拡大し、感染収束の光が見え始めたところです。しかし、東京オリンピックを契機とした危機感のうすれや、新たな変異株の脅威もぬぐいきれず、第5波はほぼ間違いなく到来するものと予想されます。

今後も、皆様にはご自身の安全を守るため、さらには地域の医療崩壊を防ぐため、危機感と緊張感を維持しながら、感染対策を徹底して頂きたいと思います。

令和3年度の当センターの最大の課題と目標は新型コロナ感染症の克服と通常診療の復活です。しかし、もうしばらくは、私たちは兵庫県の感染症医療の最後の砦としてウイルスとの戦いを止めるわけには行きません。

皆様のご理解と、ご支援、ご協力のほど、心よりお願い申し上げます。

 

令和3年7月
兵庫県立加古川医療センター 院長 原田 俊彦

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