診療科目・センター・部門
Departments & Centers
アレルギー疾患、皮膚悪性腫瘍から重度熱傷、重症虚血肢治療まで、あらゆる皮膚疾患に対応。全身疾患にも積極的に参画します。
皮膚科

学会認定教育施設

  • 日本皮膚科学会認定専門医研修施設
  • 日本アレルギー学会研修施設
  • 日本癌治療認定施設

特長

全ての分野の皮膚疾患に対応するのみならず、全身疾患にも積極的に参画していくことをモットーにしています。とくに近年増加しているアレルギー疾患、自己免疫疾患、皮膚悪性腫瘍、重度熱傷、糖尿病性壊疽等の重症虚血肢の治療に重点をおいています。

当科は感染対策に十分に注意しながら、従来同様の幅広い皮膚疾患の外来および入院加療を行ってまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

診療実績

皮膚科入院症例疾患別内訳

 2015年度2016年度2017年度2018年度2019年度
重症感染症4840334558
アレルギー(ショック・薬疹・アトピー性皮膚炎)5038616755
膠原病・血管炎1423221619
水疱症141632179
ベーチェット病・スイート病・結節性紅斑45420
炎症性角化症(膿疱性乾癬など)55331
悪性リンパ腫44333
皮膚潰瘍(血行障害含む)9741311
皮膚悪性腫瘍(悪性リンパ腫含まない)4027112014
良性腫瘍19613713
熱傷/外傷107602
慢性膿皮症11020
その他72020
多発性円形脱毛NDND161216
特発性無汗症NDNDNDND11

皮膚科手術・生検件数

 2020年度手術・生検件数2021年度手術・生検件数
項目外来入院合計外来入院合計
デブリードマン・断端形成術・四肢切断術(足・指)  4151910
皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)883911001101
皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)4034367370
皮膚悪性腫瘍切除術21526221335
瘢痕拘縮形成術000000
全層、分層植皮術02201212
皮弁作成術、移動術、切断術、遷延皮弁術123123
爪甲除去術303303
陥入爪手術2802839039
組織試験採取、切採法(皮膚、筋肉)296830439112403
リンパ節生検(センチネルリンパ節生検含む)000000
全合計4812450562452676

主な対象疾患とその対応

アレルギー疾患

アトピー性皮膚炎、アナフィラキシー、蕁麻疹、食物アレルギー(口腔アレルギー症候群(OAS)、食事依存性運動誘発性アナフィラキシー(FDEIA)を含む)、薬疹、金属アレルギー、接触皮膚炎、蜂によるショックなどに対し、薬物治療のみならず、原因検索、減感作治療、食事や生活指導を行っています。薬疹や接触皮膚炎に対しては原因成分を決定し、代替品を紹介するようにしています。エピペンの自己注射処方も可能です。代替薬のない薬剤による薬疹では、他科や薬剤部と協力して、減感作療法にも取り組んでいます。アトピー性皮膚炎に対するデュプルマブ、じんましんに対するオマリツマブを導入し、良好な成績をおさめています。

アレルギートピックスはこちら

膠原病、血管炎、天疱瘡などの自己免疫疾患、べーチェット病、成人Still病、皮膚悪性リンパ腫、血液疾患に伴う皮膚病

広範囲な疾患を、皮膚臨床所見や病理所見より早期診断し、重症例では入院の上多角的な加療を行っています。ステロイド内服免疫抑制剤内服のほか、免疫グロブリン大量療法、血漿交換などを用いて、加療します。

皮膚良性および悪性腫瘍

皮膚外科手術を積極的に施行し、遊離植皮・有茎皮弁など患者様の状態・部位・病気に応じてより良い手術を心がけています。悪性腫瘍については、手術治療とともに放射線治療、化学療法により集学的治療を行います。悪性黒色種などでは、新規導入したガンマプローブを用いRI色素併用法によるセンチネルリンパ節生検やそれに基づいたリンパ節郭清などの先進医療も可能です。

乾癬・膿疱性乾癬

全身型ナローバンドUVB治療、エキシマライトを含めた紫外線療法の他、呼吸器内科専門医と共に多種の生物学的製剤による加療など多角的治療を積極的に行っています。

美容皮膚科

顔面の色素病変やニキビ跡などに対し、ケミカルピーリングなどをしています。

陥入爪甲

陥入爪甲には人工爪、フェノール法、記憶合金によるワイヤー法などによる治療をしています。

脱毛症

脱毛症には紫外線治療、SADBE治療、ステロイドパルス治療などをしています。

多汗症、無汗症

無汗症には検査の上ステロイドパルス治療などをしています。原発性腋窩多汗症に新規治療薬のソフピロニウム臭化物の処方も可能です。

下肢静脈瘤

下肢静脈瘤にはエコーにて適応を見極めたうえで静脈瘤硬化療法をしています。

糖尿病などの患者様のフットケア

糖尿病などの患者様のフットケアは生活習慣病の一環として、静脈性、動脈性病変の有無などを確認し、放射線科、心臓血管外科、内科、形成外科、整形外科、リハビリテーション科などの医師や、専門看護師などと協議して最善の方法を探し、QOL確保・改善のための最善の治療を目指します。

壊死性筋膜炎、広範囲熱傷

当院救急科の全身管理のもとに、壊死性筋膜炎、広範囲熱傷などへの対応も可能です。

主な医療機器等

  • ガンマファインダーII
  • Waldmann紫外線治療器全身型(ナローバンドUVB,UVA)
  • 東芝デルマレイ紫外線治療器部分型
  • 炭酸ガスレーザー
  • サージトロン高周波メス(Ellman)
  • イオントフォレーゼ
  • アレックスQスイッチアレキサンドライトレーザー
  • 皮膚組織灌流圧測定装置(SPP)
  • ダーマウオッチャー
  • ダーマトスコープ
  • エキシマライト(ウシオ電機)

今後の方針

当科は50年以上前から東播磨のみならず播磨全域の皮膚科領域基幹病院として機能してきました。今後も月1回以上のWEBも活用したハイブリッド講演会、症例検討会などを開催して、情報を発信しながら、また皮膚科病床数14床を活用して、地域の皮膚科医療のさらなる発展に尽力していきたいと考えています。

地域医療機関のみなさまへ

皮膚科はもとより他科にてご開業の先生方、院内に皮膚科のない病院勤務の先生方には、日頃より患者さんをご紹介いただき、また当院からの紹介(逆紹介)も受けていただきありがとうございます。院内の様々な部署のスタッフとともに、フットワーク軽く、柔軟に、かつ密着した医療を目指したいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。