当院では、急性期心疾患の救急診療を多数行っています。その理由としては、東播磨・北播磨地域の中核的3次救命センターである救急科の存在があげられます。救急科には現在も24時間365日、「生命にかかわる重篤な状態の患者さん」が多数搬送されますが、H25年11月からはドクターヘリが常駐する基地病院となり、心臓救急が増えることが予想されます。ドクターヘリで搬送される「急性心筋梗塞」や「重症急性心不全」などの1分1秒を争うような患者さんは、これまで同様に循環器内科と救急部が互いに補い合いながら対応していきます。現在、循環器内科は常勤医が3人、非常勤医が1人と、まだ十分なマンパワーがあるとは言えませんが、心肺停止を来たした重症の心筋梗塞患者さんであっても、救急医のfirst touchから循環器オンコールチームの召集、緊急冠動脈インターベンションと続き、早期の再灌流・心筋サルベージ(救済)が可能となります。そして、その後のICUでの集中治療、救急部と合同の症例検討会、一般病棟への転棟を経て、最後は自宅への独歩退院を目指します。
このように、救急部と連携することで高度の心臓救急医療が可能となるシステムができています。さらに、2次救急に関しても進展が見られています。当院はH25年4月から加古川2次救急の輪番病院群に加わり、月に1-2回ですが、多数の中等症の2次救急患者さんを受け入れるようになりました。そしてこれを機会に、輪番日以外の日の当直体制もさらに充実させていこうとする見直し作業も始まっています。