診療科目・センター・部門
Departments & Centers
兵庫県全域から関節リウマチをはじめ多様なリウマチ性疾患の患者さんを受け入れ、県の中核施設として機能しています。
リウマチ科(リウマチ膠原病センター)
学会認定教育施設
  • 日本リウマチ学会教育施設

特色

リウマチ膠原病センターは2016年より診療を開始いたしまして、加古川地区はもとより兵庫県下から数多くのリウマチ性疾患の通院・入院患者を受け入れ、リウマチ性疾患の中核病院としての役割を担っています。

当センターでは、現在内科医9名・整形外科医2名の計11名で毎日診療を行っています。日本リウマチ学会指導医・専門医が7名を占めており、より高度な医療を提供できるように日々努めております。また当センターでは内科医と整形外科医が同じ診療場所で常に連携をとりながら診療を行っています。実は、全国の病院のリウマチセンターやリウマチ専門施設においても、このような体制を敷くことができているのは非常に稀なことであり、恵まれた環境と言えます。内科医と整形外科医が共に相談しながら一緒に診させていただくことで、他では提供できない質の高いリウマチ診療をお届けできますし、薬物治療や手術治療、装具療法やリハビリテーションについてなど、患者さんの多様な問題に対処させていただくことが可能です。また医師のみならず専門知識を持った看護師等多職種と連携し、薬剤指導やフットケアなどきめ細やかに対応いたします。またリウマチ教室も定期的に開催しており、リウマチに関する各専門職からの情報を提供しています。

リウマチ膠原病センター受付の写真

リウマチ膠原病センターの診療室

対象疾患

当センターで診療している患者さんは関節リウマチの患者さんが約4分の3を占めていますが、その他、シェーグレン症候群、強皮症、全身性エリテマトーデス、リウマチ性多発筋痛症、混合性結合組織病、多発性筋炎/皮膚筋炎、RS3PE症候群、ANCA関連血管炎(顕微鏡的多発血管炎:MPA、多発血管炎性肉芽腫症:GPA、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症:FGPA)、乾癬性関節炎、スチル病、ベーチェット病、サルコイドーシス、強直性脊椎炎、高安動脈炎、結節性多発動脈炎、特発性血小板減少性紫斑病、掌蹠膿疱症性関節炎、巨細胞性動脈炎など多岐にわたっております。
関節リウマチの薬物治療は飛躍的に進歩しており、非常に効果の高い生物学的製剤(注射薬)やJAK阻害薬(経口薬)などのシグナル阻害剤も次々と上梓されており、関節リウマチ以外の自己免疫疾患全般の治療も様変わりすると思われます。当センターでは最新の薬剤も積極的に使用しておりますので、薬物治療に関するご相談にも対応いたします。こちらで最新の薬剤を導入するなどの病診連携もさせていただきます。
また関節リウマチ患者さんの装具作成や外科的治療手術等につきましても、当センターの整形外科医が対応します。脊椎を含めたありとあらゆる関節の、様々な外科的治療について、どのような問題にも相談に応じます。

診療実績

当センターで診療をしている患者さんは総勢3,772名(2023年4月から2024年3月までの外来患者数)であり、1日の平均外来患者数は約77名、入院患者数約15名を数えます。また生物学的製剤の点滴製剤使用患者さんは約120名、皮下注射製剤使用患者さんは約600名、JAK阻害薬使用患者さんは約120名であり、多くの方が新しい薬剤の恩恵に浴しています。またリウマチ科手術に関しましては、昨年の件数は191件であり、前年の157件と比較して増加傾向となっております。

疾患別患者数(令和5年4月~令和6年3月)

 

区分人数
関節リウマチ2,138
シェーグレン症候群274
全身性エリテマトーデス188
リウマチ性多発筋痛症136
強皮症164
混合性結合組織病62
多発性筋炎/皮膚筋炎83
RS3PE15
ANCA関連血管炎15
乾癬性関節症45
スチル病21
ベーチェット病18
サルコイドーシス13
強直性脊椎炎9
高安動脈炎0
特発性血小板減少性紫斑病5
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症15
巨細胞性動脈炎20
掌蹠膿疱症性関節炎16
IgG4関連疾患11

 

生物学的製剤及びJAK阻害剤投与患者数(令和4年4月~令和5年3月)
点滴製剤
区分人数
アクテムラ(TCZ)63人
レミケード(IFX)23人
オレンシア(ABT)28人
インフレキシマブ2人
皮下注製剤
区分人 数
エンブレル(ETN)54人
ヒュミラ(ADA)48人
アクテムラ(TCZ)183人
シンボニー(GLM)134人
オレンシア(ABT)89人
シムジア(CZP)34人
エタネルセプトBS3人
ケブゼラ30人
ナノゾラ20人
アダリムマブ4人
JAK阻害剤
区分 人数
ゼルヤンツ 12人
オルミエント 35人
スマイラフ 3人
リンヴォック 39人
ジセレカ 25人
手術件数
H30年R1年R2年R3年R4年R5年
241220124132157213

リウマチ教室

当院のリウマチ教室は、リウマチに関する各専門職からの情報を提供しています。最新の治療や話題についてもふれますので、病気に対する理解を深めていただく機会として、皆さまのご参加をお待ちしています。教室の合間にリウマチ体操を実施しています。

時間 15:00〜16:00
場所 1階生活習慣病センター 学習ひろば(1階エレベーター前です)
参加費 無料(申込不要 当日直接会場にお越しください)
日程・内容を変更する場合があります
開催内容

地域医療機関のみなさまへ

当センターでは内科医と整形外科医の密な連携のもと、より高度な専門的治療を患者さんにお届けできるよう、さらに研鑽に努めてまいります。これかも兵庫県下はもとより、西日本のリウマチ膠原病診療の拠点となるべく診療を続けていく所存であり、兵庫県下全域、さらには近隣府県からの患者さんを広く受け入れさせていただきます。どうか今後とも当センターをよろしくお願いいたします。