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アレルギー疾患、皮膚悪性腫瘍から重度熱傷、重症虚血肢治療まで、あらゆる皮膚疾患に対応。全身疾患にも積極的に参画します。
皮膚科

アレルギートピックス

このような疾患でお困りの患者様は当院皮膚科受診の上ご相談ください。

近年アレルギー疾患は増加するとともに多様化しています。

当院皮膚科では次の3疾患について東播磨地区の小中学校・高等学校の生徒および御父兄を対象に調査を施行しています。 

❶ 花粉症に伴う口腔アレルギー症候群

花粉症に伴う口腔アレルギー症候群
【Oral Allergy Syndrome:OAS】

花粉症(ハンノキ、オオバヤシャブシ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ、スギなど)の患者様の一部ではリンゴ、メロン、スイカ、桃など様々な果物やスイカ、なす、キュウリ、トマトなどの野菜を食べると、口腔内や口周囲が腫れたり痒くなる、耳の奥がつまったような感じがしたり痒くなり、ひどくなると呼吸困難や喉頭浮腫をおこしてショックにいたるという口腔アレルギー症候群(oral allergy syndrome: OAS)を合併している患者様がおられます。

原因は花粉症の原因物質と似た物質が果物や野菜の中に含まれているからだといわれています。原因となる花粉や果物はその患者様によってバラエテイがあります。また女性に多く、若年発症が増えています。

❷ ラテックスアレルギー

天然ゴムは東南アジア産ゴムの木の樹液を精製してラテックスとして作られ、日用品の中でゴム手袋、輪ゴム、ゴム風船、ゴム製おもちゃ、避妊用具など様々なものに使用されています。

このラテックスは激しいアレルギー症状を起こすことがあり、手袋をしたあとに手に蕁麻疹(蚊にさされたような膨疹)が出現、ひどい人では蕁麻疹が全身に広がって、血圧低下、呼吸困難からショックになる人もいます。

医療の現場でもゴム製品は手袋、カテーテルなどの医療用具の原料として欠かせないものであると同時に、ラテックスアレルギー(天然ゴムアレルギー)を持つ患者様が歯科処置、外科手術、カテーテル挿入などを受けたときにショックなどの激しいアレルギー症状を起こすことがあります。

またこのラテックスの蛋白とバナナ、栗、アボガドなどの蛋白とは似ているために、これらを食べたり、皮を剥いたりしているときに口腔アレルギー症候群(oral allergy syndrome)や接触蕁麻疹、アナフィラキシーショックをおこすことがあります。

❸ 食餌依存性運動誘発性アナフィラキシー

食餌依存性運動誘発性アナフィラキシー
【Food dependent exercise induced anaphylaxis:FDEIA】

この病気はある食べ物を食べただけでは症状が何も出ないのに、その食べ物を食べて2時間以内に運動すると運動中もしくは運動直後に蕁麻疹ひどくなれば血圧低下、呼吸困難などのアナフィラキシーショックを起こすという特徴のある病気です。

原因となる食べ物は小麦、海老、かになどが多いですが大豆などほかのものが原因のこともあります。また運動も激しい運動のみではなく散歩、登校中などの軽い運動でも誘発されることもあります。

同じ食品を食べても運動しなければ無症状なので、アレルギーと診断されにくいという特徴があります。また小麦は様々な食品に入っていますから原因と気付かれることが少なく、覆面型アレルギーと呼ばれています。

この病気は成人でもありますが中高生に好発することが知られています。