診療科目・センター・部門
Departments & Centers
患者さんの状態を、さまざまな検体検査や生理機能検査で測定し、診断や治療方針の決定に寄与しています。
検査部

特色

臨床検査は病気の診断・治療方針の決定や治療効果を判定するためになくてはならない手段です。検査部は、当院が目指す3次救急医療、1類・2類感染症に対応可能な感染症医療、糖尿病をはじめとする生活習慣病医療、神経難病医療、緩和ケア医療が効果的かつ効率的に行われるよう、正確で迅速な検査結果報告につとめ、診療に役立つ検査情報の提供を行っています。特に緊急検査においては3次救急医療を担う医療機関としての診療機能をバックアップするため、主要分析装置については同一機種2台体制による“止めない検査”を基本とし、夜間休日も含め24時間対応しています。

また検査結果を有効利用するため、加古川地区KINDシステムに参加協力し、他の医療機関でも閲覧ができるようデータの提供を行っています。

検査室の様子

スタッフ

医師 1名、臨床検査技師 34名、看護師 2名

各種専門資格

超音波検査士5名
細胞検査士3名
認定輸血検査技師2名
認定血液検査技師1名
特定化学物質及び四アルカリ鉛等作業主任者1名
毒物劇物取扱者2名
2級臨床検査技師(病理・微生物学)1名
血管診療技師2名
認定心電図検査技師1名
有機溶剤作業主任者1名
電子顕微鏡一般技術認定1名
特別管理産業廃棄物管理責任者1名
乙種4類危険物取扱者1名

血液・生化学・免疫

血液・尿などの身体から採取された検体を対象として、血球計数や蛋白質・酵素等を測定します。病気の診断や経過観察、治療効果判定に欠かせない検査です。分析装置は、同機種を2台ずつ稼働させ、機器トラブル対策も兼ねた運用を行い、迅速な結果報告に努めています。

血液検査血球計数、白血球分類、網赤血球数、凝固線溶検査、骨髄検査、髄液検査、胸腹水検査、関節液検査
生化学検査肝機能、腎機能、膵機能、糖質関連、脂質関連、心筋・筋関連、貧血関連、リウマチ関連、血中薬物濃度、電解質、血液ガス分析、浸透圧等
免疫・血清検査感染症、内分泌、腫瘍マーカー等
XR-3000
CN-6000
TBA-FX8/Cobas e801
ルミパルス G1200plus

細菌検査

喀痰、尿、血液、便など様々な材料で感染症の起因菌検出や薬剤感受性検査を行っています。血液培養は24時間対応で実施しています。院内感染対策チーム(ICT)の一員として、耐性菌などの感染症情報を提供しています。平成30年より抗菌薬適正使用支援チーム(AST)にも参加し、血液など無菌材料から検出された菌の情報を迅速に報告し、適切な抗菌薬治療ができるよう取り組んでいます。厚生労働省の院内感染対策サーベイランス事業(JANIS)に参加しており、感染症情報を提供するとともに還元情報を活用しています。また、当センターは、一類(エボラ出血熱など)・二類(鳥インフルエンザなど)感染症患者の受け入れ可能な第一種感染症指定医療機関であり、BSL2およびBSL3レベルの細菌検査室を完備しています。

一般細菌 顕微鏡検査、培養同定・薬剤感受性検査等
抗酸菌 顕微鏡検査(集菌蛍光染色)、結核菌群遺伝子検査(Lamp法)
迅速検査 インフルエンザ、肺炎球菌、レジオネラ、A群溶連菌、ノロウィルス、CDトキシン
その他 β-Dグルカン、新型コロナウイルスPCR
MicroScan WalkAway40plus
BACTEC FX

輸血検査

輸血に関連する検査のほか、血液製剤の発注・保管・払出し等の事務的業務を含めて一元管理を行っています。コンピュータクロスマッチ導入によりヒューマンエラーの防止、手順の合理化・迅速化を図り、安全かつ適正な輸血療法を目指しています。

輸血関連検査血液型、不規則抗体スクリーニング及び同定等
血液製剤管理血液製剤の発注、保管、払出し等
VISION Swift

一般検査

一般検査では、尿、便の検査を行っています。尿定性検査は、尿中のたんぱくや糖、ビリルビンなどを測定しています。尿沈渣では、顕微鏡で尿中の異型細胞等を検出し、臨床の診断に貢献しています。

尿検査尿定性検査、尿沈渣
便検査潜血検査
その他薬物毒物スクリーニング検査、尿素呼気試験分析
CLINITEK Novus/UF-5000
OC-SENSOR ceres

病理検査

生検・手術摘出標本の病理組織診、手術中の迅速病理診断、尿、喀痰、病巣穿刺材料等の細胞診、病理解剖を行っています。
病理診断は最終確定診断となることが多く、治療法の選択や手術術式に大きく影響するため、臨床医との意思疎通をはかり、症例検討会を開催し、常に正確で迅速な病理診断がなされるよう心掛けています。また細胞診は、全例をダブルチェックしています。

生理検査

生理検査では、心電図をはじめ様々な臓器の超音波検査等多岐にわたる検査を行っています。超音波検査室では、他施設からの研修生の受け入れや、臨床医とのカンファレンス、チーム医療への参加等、検査技師の知識の向上に努めています。ホルター心電図をはじめ24時間自動血圧測定、最大6日間心電図記録(イベントレコーダー)等の長時間検査も行っています。また女性技師が多く、乳腺超音波検査は全て女性技師が行っています。

心電図検査 心電図、R-R解析、ホルター心電図、イベントレコーダー
呼吸機能検査 肺活量、機能的残気量、肺拡散能、気道可逆検査
超音波検査 心臓、腹部、乳腺、甲状腺、頚動脈、下肢静脈、皮膚、関節等
神経機能検査 脳波、神経伝導速度、聴性脳幹反応、体性感覚誘発電位、術中モニタリング
聴力検査 標準純音、語音聴力、チンパノメトリー
その他 終夜睡眠ポリグラフ(PSG)、簡易PSG、皮膚灌流圧(SPP)、血圧脈波、24時間自動血圧測定、自己血糖測定(SMBG)指導

各種検査装置

オープンラボラトリー(公開週間)

兵庫県立病院では、兵庫県職員[臨床検査技師]採用選考試験の受験等をお考えの皆さまに対して、県立病院検査部を見学していただくため、検査部公開週間(オープンラボラトリー)を実施いたします。
ご友人等お誘い合わせのうえ、お気軽にご応募ください。

詳しくは兵庫県ホームページ(外部リンク)をご覧ください。https://web.pref.hyogo.lg.jp/bk02/open_labo.html

地域医療機関の先生方へ

当部門では地域の先生方に活用していただけるように、超音波検査、睡眠時無呼吸症候群検査等、生理検査をお受けしております。地域医療連携部を介して、初診予約をお願いいたします。