とうま よしき
昭和57年卒
日々の診療にも携わりつつ、各部門との調整や地域MCにも参画。地域により良い救急医療体制を確立すべく奔走する、救急科のリーダー。
兵庫県立加古川医療センターでは、平成21年11月の新築移転に伴い新たに救命救急センターを設置し、兵庫県東播磨・北播磨地域における(総人口約101万人)救命救急医療(主として三次救急医療および二次救急医療)を担うこととなりました。
当医療センターにおける救急医療研修は、初期研修1年目の1ヶ月間および2年目の2ヶ月間(必須)と、初期研修2年目の選択科目で救急医療を選択した場合(期間は自由に設定可:3ヶ月以上が望ましい)に、救命救急センターで行います。この救急医療初期研修では、救命救急センターに搬送されてくる重篤患者さんを指導医とともに診療することを通じて、救急医療の基礎知識と基本的技術 ー特に重症患者さんの救命に最も重要である「正確な病態評価と迅速で的確な初期診療や集中治療」ー を習得することを最大の目標としています。そのためには、気管挿管による気道確保や中心静脈路確保といった診療技術のみならず、患者さんを「正しく診察し」、「病態を正確に捉え」、「的確な治療方針を決定する」という一連のプロセスを身につけることが必要となりますが、それには、物事を自分の頭で考える姿勢が不可欠です。
「今の若い先生方は、ダミー人形の診療は一流だけど、実際の患者さんに対する診療は、うまくないねえ・・・」
これは、あるoff the job training コースのインストラクターをされているベテランの先生の感想です。蓋し名言。
まずは、学生の頃慣れ親しんだOSCEや、巷間盛んに行われているACLS、ICLS、JATEC、JPTECといったoff the job trainingで得た知識・診療技術を自分の頭の中で整理し直し、実地臨床で患者さんを診療する際に役立つものとして作り直すーすなわち、「off the job trainingを実地臨床と有機的に結びつける」-ことが必要です。
概要 | 兵庫県立加古川医療センターに併設された三次救急医療施設 |
---|---|
施設(合計30床) |
|
設備 | 救命救急医療に必要とされる医療機器、放射線診断機器、臨床検査機器(電子カルテシステム、重症患者モニタリングシステム、PACS、人工呼吸器、PCPS/ECLAシステム、血液ガス分析装置、心電図、連続心拍出量装置、血管外肺水分量測定装置、除細動器、IABP、体外式ペースメーカー、超音波診断装置、内視鏡装置、血液浄化装置、頭蓋内圧モニタリングシステム、低体温装置、熱傷用温浴装置、MDCT、IVR-CT、MRI、血管造影装置、など)。また、プレホスピタルでの医療の充実を図るため、ドクターカーシステムや救急ヘリ搬送システムを積極的に活用しています。 |
救急専従医 | 救命救急センター常勤医師:16名 専攻医:2名(2名とも、院外研修中) |
診療体制 | いわゆるER型施設と異なり、救急搬送患者(二次・三次救急患者および他院より紹介された重症患者)を主たる対象とします。初期診療のみならず、手術・IVRといった専門治療まで救急医が行います。また、各診療科医師と緊密な連携を図り、必要とされる高度な科別診療にも対応します。 |
© Hyogo Prefectural Kakogawa Medical Center. All rights reserved.